蛇苺と死神の輪舞曲


目を開けると、ロンドが笑顔で
わたしの前に立っていた。


横を見ると、胸の前で手を握り花のなかに寝かされた
もう二度と動かないわたしの身体…。


「イチゴサン」


ロンドに名を呼ばれ、前を向くと

そっと、頭の上に苺の花冠を置かれた。


よく見ると、わたしの服は制服から

白いドレス風のワンピースになっていた。


「綺麗デス…イチゴサン」

ロンドは、ペコリとお辞儀をしたあと

そっと手の平を差し出してきた。


「ボクと、輪舞曲を踊ってもらえますか?」

「はい」


わたしは、ロンドの手を取った。


ロンドは優しくわたしの体を引き寄せ、抱き締めた。



もう、温もりなんて感じるはずないのに


ロンドの身体は、とても温かかった。




「愛してマス、イチゴサン」


「わたしも…愛してる」




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