Special coffee, with you.【番外編追加】
安藤さんとささやかな会話をしていると、奥の席から戻ってきた樹里ちゃんから声がかかった。
「オーダーお願いします!ブレンド・アメリカンオールワンです」
「はい、承知しました」
オーナーはそう返事すると、また私に視線を向けて聞いてきた。
「佐野さんは先にコーヒーにしますか?」
「はい、今日は少し疲れたので先にコーヒーをお願いします」
そう答えながらつい微笑んでしまう。
いつもは先に食事をしてから食後にゆっくりコーヒーを楽しむのだけど、疲れている日はとりあえず先にコーヒーを淹れてもらうようにしている。
残業してきた私が疲れていることを考えて確認してくれるその気持ちが嬉しい。
「承知しました、少しお待ちください」
ニコッと笑顔を見せて、コーヒーを淹れに行った。
コーヒー豆を挽いて淹れるその姿が横から見えるこのカウンターの端が私の特等席。
するとすぐにいい香りがしてきた。
安藤さんの手元をそっと見ると、カップは2つ。さっきのオーダーの準備だろう。
私のオーダーもブレンドコーヒーだけど、私のお気に入りのカップが出ていないから自分のコーヒーでないことがすぐに分かる。
このお店では全てのカップが1客ずつしかないらしく、毎回違うカップで楽しめる。和洋いろんな物があって、時々お客さんがカップも選ばせてもらっている姿も見たりする。
私も3回位選ばせてもらったけど、2か月程前に安藤さんが『新しく買ったカップなんですけどいかがですか?』と見せてくれた青磁の優しい曲線のカップに一目ぼれしてからは、ずっとそのカップで淹れてもらっている。
「オーダーお願いします!ブレンド・アメリカンオールワンです」
「はい、承知しました」
オーナーはそう返事すると、また私に視線を向けて聞いてきた。
「佐野さんは先にコーヒーにしますか?」
「はい、今日は少し疲れたので先にコーヒーをお願いします」
そう答えながらつい微笑んでしまう。
いつもは先に食事をしてから食後にゆっくりコーヒーを楽しむのだけど、疲れている日はとりあえず先にコーヒーを淹れてもらうようにしている。
残業してきた私が疲れていることを考えて確認してくれるその気持ちが嬉しい。
「承知しました、少しお待ちください」
ニコッと笑顔を見せて、コーヒーを淹れに行った。
コーヒー豆を挽いて淹れるその姿が横から見えるこのカウンターの端が私の特等席。
するとすぐにいい香りがしてきた。
安藤さんの手元をそっと見ると、カップは2つ。さっきのオーダーの準備だろう。
私のオーダーもブレンドコーヒーだけど、私のお気に入りのカップが出ていないから自分のコーヒーでないことがすぐに分かる。
このお店では全てのカップが1客ずつしかないらしく、毎回違うカップで楽しめる。和洋いろんな物があって、時々お客さんがカップも選ばせてもらっている姿も見たりする。
私も3回位選ばせてもらったけど、2か月程前に安藤さんが『新しく買ったカップなんですけどいかがですか?』と見せてくれた青磁の優しい曲線のカップに一目ぼれしてからは、ずっとそのカップで淹れてもらっている。