Special coffee, with you.【番外編追加】
「よかった・・・。佐野さんが来なくなっていろいろと考えました。連絡を取りたくても僕は何も知らなくて、とても後悔しました。お客様だから遠慮して踏み出さなかったけど、こんなことになるならちゃんと伝えればよかったと」
柔らかい口調だけど、まっすぐ伝わってくる。
真剣な気持ちが。
だから私もちゃんと目を見て、言葉を逃さないように聞いた。
「佐野さんが初めてこの店に来てくれて僕のコーヒーを美味しいって言ってくれた時、すごく嬉しかったんです。一目惚れだったんです。だからあなたがいつも来てくれることが嬉しかった」
「・・・本当に?」
「本当ですよ。いつも佐野さんが来てくれるのを待っていました。僕の気持ちに全く気付きませんでしたか?」
「はい・・」
「航太くんと樹里ちゃんにはすぐにばれてしまい、いつもからかわれましたけどね。特別扱いしていて分かりやすいって」
「全然気付きませんでした。いつも優しいなとは思っていたのですが・・・」
意外な告白に心底驚いた。
樹里ちゃんも航太くんもそんなこと・・・。ん?
そういえばと思い出し、気になったことを聞いてみた。
「あの・・聞いてもいいですか?」
「どうぞ」
「さっき樹里ちゃんと航太くんに会った時に聞いたのですけど。私がいつも飲んでいたブレンドとプレシャスのブレンドが違うって樹里ちゃんが言っていたんですけど」
それを聞いた安藤さんはクスッと笑う。
「ああ、ばれてしまいましたね。初めて来店された時に話の中で酸味の強いコーヒーが苦手とおっしゃっていたので、佐野さんに気に入ってもらえるようにブレンドしてそれからはそれを出していました」
「え?わざわざ?」
「はい、特別に。佐野さん専用です。まっ、僕もそれを飲んでいるのですけどね」
「特別?」
「そう、スペシャルブレンドです」
スペシャルブレンド?私の為に?樹里ちゃんが言っていたのは本当だったんだ。
そんな風にこのコーヒーを出してくれていたんだなぁ・・そう思うと更に愛しくなった。
柔らかい口調だけど、まっすぐ伝わってくる。
真剣な気持ちが。
だから私もちゃんと目を見て、言葉を逃さないように聞いた。
「佐野さんが初めてこの店に来てくれて僕のコーヒーを美味しいって言ってくれた時、すごく嬉しかったんです。一目惚れだったんです。だからあなたがいつも来てくれることが嬉しかった」
「・・・本当に?」
「本当ですよ。いつも佐野さんが来てくれるのを待っていました。僕の気持ちに全く気付きませんでしたか?」
「はい・・」
「航太くんと樹里ちゃんにはすぐにばれてしまい、いつもからかわれましたけどね。特別扱いしていて分かりやすいって」
「全然気付きませんでした。いつも優しいなとは思っていたのですが・・・」
意外な告白に心底驚いた。
樹里ちゃんも航太くんもそんなこと・・・。ん?
そういえばと思い出し、気になったことを聞いてみた。
「あの・・聞いてもいいですか?」
「どうぞ」
「さっき樹里ちゃんと航太くんに会った時に聞いたのですけど。私がいつも飲んでいたブレンドとプレシャスのブレンドが違うって樹里ちゃんが言っていたんですけど」
それを聞いた安藤さんはクスッと笑う。
「ああ、ばれてしまいましたね。初めて来店された時に話の中で酸味の強いコーヒーが苦手とおっしゃっていたので、佐野さんに気に入ってもらえるようにブレンドしてそれからはそれを出していました」
「え?わざわざ?」
「はい、特別に。佐野さん専用です。まっ、僕もそれを飲んでいるのですけどね」
「特別?」
「そう、スペシャルブレンドです」
スペシャルブレンド?私の為に?樹里ちゃんが言っていたのは本当だったんだ。
そんな風にこのコーヒーを出してくれていたんだなぁ・・そう思うと更に愛しくなった。