Special coffee, with you.【番外編追加】
「茉優さん、前原のことは無視していいですからね」
私に向ける眼差しはいつも通りに優しい。声も言葉も。
でも私から視線を前原さんに移すと口調も変わる。
「前原が座っていた席はこっち。戻って」
そう言って前原さんが座っていた席をトンッと叩いた。
ここへ戻れっていうことだ。
それなのに前原さんはそれを無視して私の隣に座り続ける。
もう!どうしたらいいの?
そんな気持ちで目の前の抹茶ロールをパクッと大口で食べた。
『こんな気持ちで食べても美味しいな』、そう思ったところでまたもや前原さんが話しかけてきた。
「准は茉優ちゃんに随分と惚れているみたいだね」
「そうですか?」
自分で『はい、そうですね』とは言えるわけがない。まあ言う勇気もないけれど。
でも安藤さんは常に愛情を見せて大切にしてくれている。
だから私は安藤さんが他の人達からモテていても、信じることができるのだと思う。
「ほら、今だって茉優ちゃんが俺に毒されるんじゃないかって心配でこっち見てるし」
内緒話をするように小さな声で言う前原さん。
そう言われて前を見れば、言われた通りこっちを見ている。
視線が合って『ん?』と問いてくる表情を見せた安藤さんに、私は『何でもない』と首を振ってみせた。
私に向けての安藤さんはいつもの安藤さんだけど、前原さんと接する安藤さんは私の知らない安藤さん。
何だか知らない安藤さんを見てしまって不思議な感じがする。
同級生と接する安藤さんってこんな感じなのかな?
興味から前原さんに聞いてみることにした。
「あの、前原さんは学生時代からのお友達ですか?」
「うん、そうだよ。中学・高校と一緒でね」
「へ~、安藤さんってどんな感じでした?」
学生時代の安藤さんってアルバムでしか見たことないから、何だか気持ちが高ぶってしまう。
私に向ける眼差しはいつも通りに優しい。声も言葉も。
でも私から視線を前原さんに移すと口調も変わる。
「前原が座っていた席はこっち。戻って」
そう言って前原さんが座っていた席をトンッと叩いた。
ここへ戻れっていうことだ。
それなのに前原さんはそれを無視して私の隣に座り続ける。
もう!どうしたらいいの?
そんな気持ちで目の前の抹茶ロールをパクッと大口で食べた。
『こんな気持ちで食べても美味しいな』、そう思ったところでまたもや前原さんが話しかけてきた。
「准は茉優ちゃんに随分と惚れているみたいだね」
「そうですか?」
自分で『はい、そうですね』とは言えるわけがない。まあ言う勇気もないけれど。
でも安藤さんは常に愛情を見せて大切にしてくれている。
だから私は安藤さんが他の人達からモテていても、信じることができるのだと思う。
「ほら、今だって茉優ちゃんが俺に毒されるんじゃないかって心配でこっち見てるし」
内緒話をするように小さな声で言う前原さん。
そう言われて前を見れば、言われた通りこっちを見ている。
視線が合って『ん?』と問いてくる表情を見せた安藤さんに、私は『何でもない』と首を振ってみせた。
私に向けての安藤さんはいつもの安藤さんだけど、前原さんと接する安藤さんは私の知らない安藤さん。
何だか知らない安藤さんを見てしまって不思議な感じがする。
同級生と接する安藤さんってこんな感じなのかな?
興味から前原さんに聞いてみることにした。
「あの、前原さんは学生時代からのお友達ですか?」
「うん、そうだよ。中学・高校と一緒でね」
「へ~、安藤さんってどんな感じでした?」
学生時代の安藤さんってアルバムでしか見たことないから、何だか気持ちが高ぶってしまう。