Special coffee, with you.【番外編追加】
「とても心配ですよ。この前だって店でナンパされていたし」
「あれは!・・そんなんじゃないです!」
ナンパとか言われて驚きと戸惑いでつい声が大きくなってしまう。
安藤さんの言っているのは先日の後藤さんのことだ。
あれはナンパ?ん?と考えていると、安藤さんが「それに」と話を続けた。
「さっきの前原だって初対面なのに、茉優さんに興味を持っていました」
「それは安藤さんと付き合っている人としての興味じゃないですか?」
「キスもしたし」
「それは・・・」
気まずさから言葉が濁り続かなくなると安藤さんの眉間にしわが寄り、むぅーとまた拗ねた顔になった。
「あれは前原さんのブラックジョーク・・でしょうかね?」
「ブラック過ぎます。僕の茉優さんに」
前を向きながら頬杖をついてプンプン怒る安藤さんが何だか可愛くて、ついクスクスと笑ってしまった。
すると安藤さんの表情も和らいできて、いつもの安藤さんに戻ってくれた。
そして少し沈黙したあと、安藤さんは「はぁ」と軽く息を吐いた。
「茉優さん」
「はい」
「こうしてカウンター席に2人で並んで座ったのは初めてですね」
「そうですね」
「僕はいつもカウンター越しに茉優さんを見ていました」
「はい、私も同じです」
安藤さんの言うとおり並んで座ることがすごく新鮮に思える。
安藤さんの部屋のソファーでもなく、車のシートでもない。このカウンター席で。
そして安藤さんはイスを回転させて私の方に身体ごと向いたので、私もそれに合わせて向かい合った。
「僕にとってこの店はとても大切な場所です。そして茉優さんは心の底から愛しい人です。僕はここに貴女に居てもらいたい。貴女に出会えたこの場所で、少しでも長い時間を一緒に過ごしていきたい。そして一緒にカウンターに立ったり、2人で並んで座ってコーヒーを飲む時間をつくりたいです。・・・茉優さん、僕と結婚して頂けませんか?」
とても柔らかい声でゆっくりと問いかける。
「・・・・・。けっ・・こん?」
「はい、結婚です。付き合い始めてまだ茉優さんには早いと思われてしまうかもしれませんが・・茉優さん、僕だけの奥さんになってもらえませんか?」
「はっ、はい!。よろしくお願いします」
突然だったのでかなり驚いたけど、すぐに慌てて返事をした。
すると安藤さんはすごく嬉しそうに笑顔になって私を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます。よかった・・・緊張しました」
「本当ですか?あまりに急でビックリしました」
「そうですね。結婚については付き合い始めてからずっと考えていましたけど、茉優さんを誰にも取られたくなくて焦ってこんなタイミングになってしまいました。すいません」
「いいえそんな・・・すごく嬉しいです」
「よかった・・。ずっと大切にします」
そう言ってまた包むように抱きしめてから、優しいキスをしてくれた。
そして安藤さんは私の左手の薬指に触れながら「部屋に指輪があるので行きましょうか」と言ってくれて、そのまま立ち上がり手を繋いで2階へと歩いて行った。
「あれは!・・そんなんじゃないです!」
ナンパとか言われて驚きと戸惑いでつい声が大きくなってしまう。
安藤さんの言っているのは先日の後藤さんのことだ。
あれはナンパ?ん?と考えていると、安藤さんが「それに」と話を続けた。
「さっきの前原だって初対面なのに、茉優さんに興味を持っていました」
「それは安藤さんと付き合っている人としての興味じゃないですか?」
「キスもしたし」
「それは・・・」
気まずさから言葉が濁り続かなくなると安藤さんの眉間にしわが寄り、むぅーとまた拗ねた顔になった。
「あれは前原さんのブラックジョーク・・でしょうかね?」
「ブラック過ぎます。僕の茉優さんに」
前を向きながら頬杖をついてプンプン怒る安藤さんが何だか可愛くて、ついクスクスと笑ってしまった。
すると安藤さんの表情も和らいできて、いつもの安藤さんに戻ってくれた。
そして少し沈黙したあと、安藤さんは「はぁ」と軽く息を吐いた。
「茉優さん」
「はい」
「こうしてカウンター席に2人で並んで座ったのは初めてですね」
「そうですね」
「僕はいつもカウンター越しに茉優さんを見ていました」
「はい、私も同じです」
安藤さんの言うとおり並んで座ることがすごく新鮮に思える。
安藤さんの部屋のソファーでもなく、車のシートでもない。このカウンター席で。
そして安藤さんはイスを回転させて私の方に身体ごと向いたので、私もそれに合わせて向かい合った。
「僕にとってこの店はとても大切な場所です。そして茉優さんは心の底から愛しい人です。僕はここに貴女に居てもらいたい。貴女に出会えたこの場所で、少しでも長い時間を一緒に過ごしていきたい。そして一緒にカウンターに立ったり、2人で並んで座ってコーヒーを飲む時間をつくりたいです。・・・茉優さん、僕と結婚して頂けませんか?」
とても柔らかい声でゆっくりと問いかける。
「・・・・・。けっ・・こん?」
「はい、結婚です。付き合い始めてまだ茉優さんには早いと思われてしまうかもしれませんが・・茉優さん、僕だけの奥さんになってもらえませんか?」
「はっ、はい!。よろしくお願いします」
突然だったのでかなり驚いたけど、すぐに慌てて返事をした。
すると安藤さんはすごく嬉しそうに笑顔になって私を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます。よかった・・・緊張しました」
「本当ですか?あまりに急でビックリしました」
「そうですね。結婚については付き合い始めてからずっと考えていましたけど、茉優さんを誰にも取られたくなくて焦ってこんなタイミングになってしまいました。すいません」
「いいえそんな・・・すごく嬉しいです」
「よかった・・。ずっと大切にします」
そう言ってまた包むように抱きしめてから、優しいキスをしてくれた。
そして安藤さんは私の左手の薬指に触れながら「部屋に指輪があるので行きましょうか」と言ってくれて、そのまま立ち上がり手を繋いで2階へと歩いて行った。