《短編》恋をやめた日。
その時はもう頭が真っ白だった



新を信じるとか、疑うとか、そんな事も考えられなくて



無意識にうちへ帰り、部屋の鍵を閉めてケータイの電源を切っていた。



聞こえてくるのは、



「新とヤッたわよ…」



という台詞と



女の笑い声



新…どうして…



やっと考え出した時には、新を疑っていた。



なんで、その手で他の女に触れたの?



なんで、その目に誰かを特別に映し出したの?



なんで、なんで…



疑って、疑い抜いて…欠片も信じちゃいなかった。



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