となりの専務さん
「は、はい。なんですか?」

振り返って響さんを見つめると、響さんは無表情でじっと私を見ていて。


「……壁が修理されるまでの間、なんでもするって言ったよね?」

「え、は、はい……」

た、確かにそう言ったし、覚悟もしてたけど……。でも、そんなこと言い出す感じがなかったから、ちょっとだけ戸惑ってしまった。


すると響さんは。

「君、彼氏いる?」

「え? い、いないですけど……」

か、彼氏? 急になんだろう。

……ま、まさかほんとに身体を要求!!? で、でもさっき、そういうことはしないって……!


「じゃあ、さっそく要求するけど」

「は、はい」

「俺と結婚してくれない?」

「は、はい……え?」


……今、なんて?
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