となりの専務さん
……と、そこまで話し終わった頃、お姉ちゃんはようやく、私の後ろにいる専務に気づいた。
「広香、その人は?」
「あ、えっと……」
ここに来るまでの間、お姉ちゃんとはずっと連絡取れなかったし、ようやく電話がつながったさっきは動揺しすぎてて専務といっしょに行くことを伝えられていなかった。
「この人は……」
「まさか彼氏⁉︎」
「えと……」
「そうなの⁉︎ LINEでも電話でも彼氏ができたなんて言ってなかったじゃん‼︎」
うぅ。相手が相手だからなかなか言いだせていなかった。
すると専務がお姉ちゃんに。
「初めまして。申し遅れました。広香さんとお付き合いをさせていただいております、響 涼太と申します。お父様のお加減はいかがですか」
……と、丁寧に言ってくれた。表情も、にっこりと優しく笑って。
するとお姉ちゃんは。
「……お父さーーん‼︎ 広香が男連れてきたーー‼︎」
と、居間に向かって叫ぶ。
すると居間からも。
「なにィィィ‼︎⁉︎」
という、お父さんの元気な声が聞こえた。
そして、お父さんとお姉ちゃんの会話が続く。
「男って、どんなやつだ⁉︎」
「えっと……とにかくイケメン‼︎」
「イケメンだぁ⁉︎ もしかしてまた大樹か⁉︎」
「いや、大樹じゃない! 広香よりずっと大人の男!」
「と、とりあえず上がってもらえ‼︎」
「うん! あっ、ヤバい、広香しか来ないと思ってたから部屋汚いわ! ふたりとも、五分経ったら上がってきて!」
そう言ってお姉ちゃんはバタバタと居間の方へと戻っていった。
「広香、その人は?」
「あ、えっと……」
ここに来るまでの間、お姉ちゃんとはずっと連絡取れなかったし、ようやく電話がつながったさっきは動揺しすぎてて専務といっしょに行くことを伝えられていなかった。
「この人は……」
「まさか彼氏⁉︎」
「えと……」
「そうなの⁉︎ LINEでも電話でも彼氏ができたなんて言ってなかったじゃん‼︎」
うぅ。相手が相手だからなかなか言いだせていなかった。
すると専務がお姉ちゃんに。
「初めまして。申し遅れました。広香さんとお付き合いをさせていただいております、響 涼太と申します。お父様のお加減はいかがですか」
……と、丁寧に言ってくれた。表情も、にっこりと優しく笑って。
するとお姉ちゃんは。
「……お父さーーん‼︎ 広香が男連れてきたーー‼︎」
と、居間に向かって叫ぶ。
すると居間からも。
「なにィィィ‼︎⁉︎」
という、お父さんの元気な声が聞こえた。
そして、お父さんとお姉ちゃんの会話が続く。
「男って、どんなやつだ⁉︎」
「えっと……とにかくイケメン‼︎」
「イケメンだぁ⁉︎ もしかしてまた大樹か⁉︎」
「いや、大樹じゃない! 広香よりずっと大人の男!」
「と、とりあえず上がってもらえ‼︎」
「うん! あっ、ヤバい、広香しか来ないと思ってたから部屋汚いわ! ふたりとも、五分経ったら上がってきて!」
そう言ってお姉ちゃんはバタバタと居間の方へと戻っていった。