ワケあり荘のイケメンズ!




その男は顔からカメラを離すと、


「その犬、俺の」


と、無愛想な声でポツリとつぶやいた。




あたしはただただ、ビックリした。


それは紛れもなく、彼の容姿のせいだ。



透き通るような白い肌。


スッとキレイに通った鼻筋。


整った二重の目は、キリッとしていて1度目を合わせるとそらすことができない。


シャープな輪郭にかかるサラサラなブラウンの髪が、おだやかに風になびいていた。




こんなにも。



こんなにも完璧な容姿を持つ人間が、この世に存在していたなんて。




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