ワケあり荘のイケメンズ!




「えっ、ちょ……何!?」


「……へった……」


「え?」


「腹、減った」



甘えてくるようなその声に、心臓がドキリと跳ねる。



「もう3日も食ってない俺に、なんか恵んで」



すべての体力を先ほどのカメラの奪い合いで費やしてしまったかのように、ズシンと全体重をあたしに預けてくる。



「ちょ……急にそんなこと言われても無理です!ご飯なんて!」


「カメラ、壊れたんだけど。誰のせいだろうなー」



いや、お前のせいだろ。



「このカメラ……20万円以上したんだけど、飯くれたら、許してやってもいいと思ったのにな……」


「なっ……!」



なんと……諭吉が20人!?



なにそれ、脅迫!?



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