ワケあり荘のイケメンズ!
「あーあ、泣かせた」
棒読みのまま、横目で金髪男を責めるように睨む都築湊斗。
「玲央がわーるいんだー!」
それに続く真守が、たまらず愛しくて、おかしくて。
「なっ……!お、俺は謝ったからな!?悪かったって言ったかんな!
つか、お前も早く泣きやめよ!
その……なんつーか、お前の飯はまぁ食えるもんだったから……別にあそこにいても構わねぇっつうか……」
目を右往左往させながら、挙動不審な金髪男がそんなことを言う。
あたしはキョトンとしてしまった。
もしかして、さっき都築湊斗のために作ったあたしの料理を食べてくれたんだろうか……?
「素直じゃないなぁ、玲央は。ワケあり荘にはまともな料理作れるやついないから、メグちゃんがいてくれたら助かるって素直に言えばいいのに」
「はぁ!?俺はそんなこと思ってねぇよ!」
ため息まじりにつぶやいた羽渕依さんの言葉に、玲央は真っ赤な顔して反抗している。
「ぷっ……はははっ!」
そんなやり取りが面白くて……あたしは思わず、つられて笑ってしまった。