ワケあり荘のイケメンズ!




そう言った途端、玲央の顔はボンッと音がしそうなくらいな勢いで真っ赤になった。



「なっ……は、な……はぁぁっ!?」



手の甲を口に当てて、めちゃくちゃ驚いている。


それが意外な反応で、あたしもビックリした。




「お、おまっ! な、なにバカなこと言ってんだよ!俺はテメェのこと気にくわねぇってゆってんだろ……!!」



「うん。でも、玲央はあたしの大事な家族を助けてくれた」



迷子だった真守を、家まで送り届けてくれようとしてくれた。



「それだけで、あたしにとって、玲央は十分すぎるほどの恩人だよ」



手を腰の後ろで組んで、自然とこぼれた笑顔でお礼を伝える。



あたしのとって、唯一無二の大切な真守を助けてくれて、本当に感謝してる。



それに真守も、きっと玲央のことすごく気に入ってるから、あたしが彼を嫌いになることはない。


ヤなやつだと、思うことはあっても。



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