エリート上司と秘密の恋人契約
翌日の朝、興奮気味のさやかさんに肩を叩かれて、何事かと首を傾げた。


「今夜、諸橋くんの送別会なんだって。美弥も行かない?」


「いえ、私は……」


「なんでもかなり広い会場を予約したらしく当日参加もOKらしいわよ。私は同期として誘われたんだけど、美弥も最近少し話をするでしょ? だから、行かないかなと思ったんだけど」


和真の送別会はかなり大々的に行われるらしい。ブッフェスタイルだから、飛び入り参加でも受け付けてくれるらしい。

でも、私は用事があるからと断る。和真を待つ用事しかないけど、多分私が行ったら迷惑がかかると思う。


「そうか、残念。女子社員の参加がかなり多いらしくてね、みんな諸橋くんを狙っているらしいのよ。モテる男よねー」


「はあ……」


なるほど、和真のために女子社員が集まるのか。


「それで、みんながね、お持ち帰りしたい!と意気込んでいるのよ。肉食系女子はすごいわよねー」


「お持ち帰りですか?」
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