エリート上司と秘密の恋人契約
私は余計なことをしてしまったのかもしれない。変装までして和真を救ったのは間違いでただの自己満足だったのかもしれない。


「でも、美弥が来てくれて嬉しいよ」


和真は私を引き寄せて、キスをした。


「お酒の味がする……」


「うん。飲まされたからね。美弥、もう一回」


「え、んっ!……」


和真から移ってくるアルコールの味だけで、私までもが酔いそうになり、頭がクラクラしてきた。


「はあ、和真……」


「そんな声を出されたら今度こそ止められないよ」


ジャージの裾から忍び込んでいた手は酔っているせいなのか熱い。その熱い手が胸を揉む。


「和真、ここ、タクシーの中、だよ……」


「気にしなくていいから」と首筋にキスをされる。いや、気にするってば……


「お客さん、お客さん。ここではやめてくださいよ。もう少しで着きますから我慢してくださいね」


タクシーの運転手からも待った!がかかり、和真を私の服の中から手を出した。
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