エリート上司と秘密の恋人契約
不機嫌な小沢は鋭い目で私を見る。


「そんな怖い顔をしないでよ」


「そうそう、小沢くん。美弥を責めないのよ。でも、今度は待つのね」


「はい」


待ったからといって、またやり直せる保証はない。ただの自己満足にしかすぎないけど、自分で納得出来る結果が出るまで待とうと思う。


「そんないい加減な男なんてやめて、俺にしたらいいのに」


「おっ! 小沢くんったら、本音が出たわね。フフッ。でもね、私は美弥の味方だからね」


「えー、ひどいなー。でも、俺も半年待ちます。もし星川が振られたら、俺が慰める」


頬を膨らました小沢は少年のようにかわいかったけど、真剣な目は男らしい。ころころといろんな表情を見せる小沢はいつも優しい。

だけど、今なんとおっしゃいましたか?

私が振られる? 


「ちょっと!何で振られるなんて言うのよ」


「星川が俺を男として見てくれないから」


「男だとは思っているわよ。女には見えないし」


「そういう意味じゃないんだけどね」
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