エリート上司と秘密の恋人契約
そして、気付けば27才の誕生日が1週間後となっていた。

毎年、家族や友達からプレゼントやお祝いのメッセージをもらっている。

今年もいつもと変わらないだろうなと思いながらも、和真から一言でもメッセージが来ないかなと期待もしていたりする。

和真の誕生日の時は、メッセージを送ろうか悩んで送らなかったけど、つい期待だけはしてしまう。多分ないだろうなとは思っているけど。


「星川、今年も誕生日は予定がないんだろ?」


「ないわよ……」


小沢は毎年、コンビニで買ったスイーツをくれる。ささやかなプレゼントだけど、小腹が空いたときに食べれるので今年も楽しみにしている。


「ねえ、小沢。今年はチョコ系がいいな」


バレンタインデーが近いこともあって、今の時期はチョコが多く並んでいる。疲れている時は甘いものが欲しくなる。


「チョコねー。じゃあ、チョコケーキを頼んでおくよ」


「頼む? コンビニに?」


「違うよ。レストラン予約したから、そこで祝ってやるよ。今年は大奮発だぜ」


「ええっ? レストラン?」
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