エリート上司と秘密の恋人契約
和真の時間を私に与えて欲しいというのが本音だけど、そこは私だけの問題。

私の想いに気付いていない和真は真剣に運転をしている。運転をしている和真の横顔を見るのが好きだった。

久しぶりに見たけど、変わらずかっこいいな。


「あと10分くらいで着くと思うけど、コンビニでも寄る? 何か買いたいものある?」


「んー、アイス買って帰ろうかな」


「じゃ、寄るか」


別にどうしてもアイスが食べたいのではなかった。和真といれる時間が少しでも長くなるためにアイスを選んだ。


「決まった?」


「んー、悩んでるの。チョコ味が好きなんだけど、あのストロベリー味も美味しそうで」


「両方買えば? 冷凍庫にしまって、明日とかに食べればいいんじゃない」


「うん。そうする」


しかし、私はアイスを買ったことをすぐ後悔する。数分後に家に着いたけど、「アイス溶けるから」と早くに降ろされた。

明日からのこととか話したいと思っていたのに、早急に降ろして、「じゃあね」とあっさり行ってしまった。

結局今後のことは何も話さなかった。
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