エリート上司と秘密の恋人契約
私は横顔を見つめた。


「今週の金曜日から日曜日まで一緒に過ごそう。いい?」


決定事項のように言われたけど、異論はなく「うん」と了承した。

週末をどこで過ごすかは分からないけど、その時まで気持ちを整理して、全ての想いを和真に伝えようと思った。

どんなに頑張ったって、嫌いになれない。

どんなに消そうと思っても好きという気持ちは奥底にあって、消えない。

後悔だけはしたくない。

伝えて、撃沈するとしても伝えよう。

怖がっていても、前に進めない。

どんな未来が待っていても、進んでいこう。

たとえそれが和真と別な未来だとしても。

でも、出来ることなら私の隣にはいつも和真にいて欲しい。いつも和真の隣にいたい。

私の願いは届くのかな。


「美弥、おやすみ」


「うん、おやすみ。送ってくれてありがとう」


お礼を言って、ドアを開ける。

ドアを閉める瞬間、和真が言った。


「美弥、ごめんな」と。

そこにどんな意味が込められているのかは読めなかった。

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