エリート上司と秘密の恋人契約
仕事も私よりずっと忙しそうで、昨日メッセージが届いた時も時間は10時を過ぎているのにまだ会社にいると言っていた。

車の中ではほとんど話をしなかった。明日は話が出来るかな。

この旅行はなんのための旅行なのか聞いてみよう。

和真の寝顔をスマホで撮影してから、私も隣のベッドに寝た。


温かいものが頬に触れたのを感じて、目を開ける。


「おはよう。昨日は先に寝ちゃって、ごめんな。布団、かけてくれたんだろ? ありがとう」


頬に触れていた温かいものは和真の手だった。私はぼんやりとその手を握った。


「今、何時?」


「もうすぐ6時半になる。まだ寝ていても大丈夫だよ」


朝食は8時に頼んでいた。まだ時間はあるけど、もう眠くはない。それに朝風呂に入りたい。


「ううん、お風呂に入ろうかな。和真は入ったの?」


和真の濡れている襟足に手を伸ばす。出たばかりなのか首が温かい。

温かい首筋を撫でた。
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