エリート上司と秘密の恋人契約
「ん? 俺の写真があるって、今言った? 美弥、勝手に撮ったのか?」


「あの、だって、和真が起きているときは撮らせてくれないから悪いんだよ」


「何で俺が悪いことになるんだ? どんな写真か見せろよ」


開き直るしかない。

起きている和真を撮らせてくれないから悪い。

だから、寝ているときを撮るしかなかった。

露天風呂から出ると和真が早く写真を見せろと急かすから、渋々とスマホを渡す。


「これだけど、絶対に消さないでね」


実は和真の画像は専用フォルダに保存してある。だけど、全部を見せることは躊躇い、昨夜のだけを見せる。

昨夜のはまだフォルダに移動させていなかった。


「美弥、これだけ? これ、昨日のだよな? 他にはないのか?」


「うん、これだけ。昨日しか撮っていないから」


専用フォルダを知られたら変態だと思われかねない。疑いの眼差しで見られてもこの1枚だけと言い張るしかない。


「今回は許すけど、もう勝手に撮るなよ」


「うん……」
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