エリート上司と秘密の恋人契約
突然の言葉に驚いて、顔をあげて、和真の顔を見下ろした。

今、結婚と言ったよね?

それは、私たちの?


「うん。俺たちは永遠に付き合うんだろ? 永遠なんだから、結婚もするよな? 違う?」


永遠という期限は結婚も含まれていた。

そうか、永遠とはそういう意味なんだ。

和真とずっと同じ場所で暮らせる。和真が引っ越すマンションは私の家にもなる。

これほど嬉しいことはない。


「違わない! 和真と結婚する」


何も迷うことはない。

ずっと永遠にいられる道を選ぶ。


「どうせなら、本間よりも先に結婚したいな。本間が怒りそうだけど」


「そんなことしたら、さやかさんが怒るに決まってるよ」


「でも、本間は6月だって言っていただろ? まだ三ヶ月もあるよ。俺はすぐにでも、美弥とミヤと暮らしたい」


「クスッ、私も早い方がいいな」


仰向けになっている和真の顔に近付いて、キスをした。すぐに離れようとしたけど、後頭部を捕まれて、深いキスに変えられて、体を反転させられた。
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