エリート上司と秘密の恋人契約
「俺たち、結婚することになったから」
「ええっ! け、結婚?」
多分さやかさんは付き合うことになったと報告されると思っていただろう。さやかさんの驚きの声に私たちは顔を見合わせて笑う。
「はい、さやかさんが応援してくれたおかげです」
「それは良かったけど、いつ結婚するの? あ、まだいつかは決めていないよね?」
「ああ、来月にすることにした」
「来月? ちょっと! 私よりも早いの?」
さらに驚くさやかさんに和真は「そう」と短く言って笑う。
私はやっぱりさやかさんより早くにすることが申し訳なくて「ごめんなさい」と謝った。
「ううん、いいのよ。美弥、おめでとう! 本当に良かったわね!」
さやかさんは満面な笑顔で心から喜んでくれた。
私たちの話はフロア内にいる人たちに聞こえていたらしく、一瞬どよめきが起こったが、すぐに祝福の声を掛けられる。
「おめでとう!」
あちこちから聞こえる拍手が恥ずかしかったけど、嬉しくて和真と笑った。
「好きだよ」
和真は腰を曲げて、私だけにしか聞こえないように耳元で囁いた。
-END-
「ええっ! け、結婚?」
多分さやかさんは付き合うことになったと報告されると思っていただろう。さやかさんの驚きの声に私たちは顔を見合わせて笑う。
「はい、さやかさんが応援してくれたおかげです」
「それは良かったけど、いつ結婚するの? あ、まだいつかは決めていないよね?」
「ああ、来月にすることにした」
「来月? ちょっと! 私よりも早いの?」
さらに驚くさやかさんに和真は「そう」と短く言って笑う。
私はやっぱりさやかさんより早くにすることが申し訳なくて「ごめんなさい」と謝った。
「ううん、いいのよ。美弥、おめでとう! 本当に良かったわね!」
さやかさんは満面な笑顔で心から喜んでくれた。
私たちの話はフロア内にいる人たちに聞こえていたらしく、一瞬どよめきが起こったが、すぐに祝福の声を掛けられる。
「おめでとう!」
あちこちから聞こえる拍手が恥ずかしかったけど、嬉しくて和真と笑った。
「好きだよ」
和真は腰を曲げて、私だけにしか聞こえないように耳元で囁いた。
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