エリート上司と秘密の恋人契約
それから、腕を撫でるように触ってみる。肌にしっとりと馴染んですべすべする……これは気持ちがいい。

この入浴剤はなんだろう。家でも使ってみたくなり、和真に聞いてみようと思った。


「お風呂、ありがとうございました」


「うん。ふわ~,寝ようか。美弥、こっち」


ソファーに座っていた和真はあくびをしてから、立ち上がって、私を手招きしながら、リビングを出ていく。こっちって、どっち? と首を傾げながらもついていく。


「ええっ? ちょっと、なんですか? この大きなベッドは……」


ダブルサイズよりも大きく、キングサイズだと思われるベッドだけしかその部屋にはなかった。

多分ベッドがあるだろうと予想はしていたけど、この大きさは予想外だ。

こんなベッドを部屋いっぱいに置くなんて、贅沢というかスペースがもったいないと思ってしまうのは私が貧乏性だからかな。


「兄貴が結婚したときに部屋が1つ空いたから買ったんだよ。キングサイズって、なんか憧れていたんだよね」


「なるほど。憧れ……」
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