エリート上司と秘密の恋人契約
その証拠に何人かの通行人がチラチラと見ていく。


「俺はただ星川さんが同じ方面だから送ろうかと思っただけだけど」


「あ、でも、私は小沢と話をするので」


送ろうとする和真の気持ちは素直に嬉しいけど、タイミングが悪いというか、今の私と小沢の話の流れは見ていたよね?

それを承知の上で引き止める?


「じゃあ、話が終わるまで待っているよ。小沢くん、どのくらいで終わる?」


「え、いや、そんなにはかからないかと思いますが」


和真の行動と発言に小沢も唖然としていた。

待つという和真を拒否出来なく、あとから駐車場に行くことを話して、まず小沢とカフェに入る。


「星川って、諸橋さんと接点があったっけ?」


座るなり、つい先ほどの和真を不思議に思う小沢に聞かれる。

和真との接点なんて何もないから「さやかさんと同期だというから、それで最近ちょっと知り合ったの」とさやかさん繋がりだと説明する。
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