エリート上司と秘密の恋人契約
「大丈夫だよ。小沢なら今までと変わらないで、友だちでいてくれると思うよ、」


「そうだといいな」


「だけど、俺としてはアイツと二人にはしたくないな」


「え?」


優しかった声が少し曇ったので、和真の真意を探ろうと運転する横顔を見る。横から見る顔もかっこいいな。

今は見惚れている場合ではないけど。


「美弥を信用してないわけじゃないど、どんな男でも二人になるのは心配だからね。縛るつもりはないけど、二人にならないでくれると嬉しい」


少し照れたように話す和真は小沢に妬いている様子。小沢とカフェに行こうとしたときに引き止めたのも嫉妬からなのかな。

妬いてくれることが嬉しくて、口元が緩んでしまう。和真の左腕をそっと掴む。


「うん。二人にはならないようにするね」


和真は一瞬だけ私を見て、「そうして」と言った。
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