エリート上司と秘密の恋人契約
先週の金曜日、帰る間際に届いたメールを開き、添付ファイルも開く。
これもまた課長から届いている。そこには、10人ほどの名前と部署名が記されていた。来月掲載する人の候補である。それぞれの部署で活躍している人ばかりで、私は上から順に目を通す。
え? 和真?
一番最後に和真の名前があり、そこの備考欄に4月に異動予定と入力されていた。
和真が候補にあがっているとは思わなくて、ビックリしたけど、異動予定の文字に釘付けになる。
もちろん和真から伝えられているから、今さら驚くこともないのだが、現実を突きつけられた気分になってくる。
浮かれていた気持ちが沈んでいく。
付き合い始めたばかりの一番楽しい時に、別れの時は考えたくない。
異動の文字、消えろ!
備考欄を消去する。消去したからと和真のニューヨーク行きがなくならないのは百も承知だ。
でも、その文字を見たくない。
「星川さん、ちょっと頼んでもいいかな。あれ? なに怖い顔をしているの? 何かあった?」
「えっ? いえ、何も。何でしょうか?」
これもまた課長から届いている。そこには、10人ほどの名前と部署名が記されていた。来月掲載する人の候補である。それぞれの部署で活躍している人ばかりで、私は上から順に目を通す。
え? 和真?
一番最後に和真の名前があり、そこの備考欄に4月に異動予定と入力されていた。
和真が候補にあがっているとは思わなくて、ビックリしたけど、異動予定の文字に釘付けになる。
もちろん和真から伝えられているから、今さら驚くこともないのだが、現実を突きつけられた気分になってくる。
浮かれていた気持ちが沈んでいく。
付き合い始めたばかりの一番楽しい時に、別れの時は考えたくない。
異動の文字、消えろ!
備考欄を消去する。消去したからと和真のニューヨーク行きがなくならないのは百も承知だ。
でも、その文字を見たくない。
「星川さん、ちょっと頼んでもいいかな。あれ? なに怖い顔をしているの? 何かあった?」
「えっ? いえ、何も。何でしょうか?」