エリート上司と秘密の恋人契約
社長室には黒坂さんと和真がいた。ビックリして、思わず名前で呼びそうになり、噛んでしまう。
ここは社長室だけど、社長は不在だということは電話したときに黒坂さんから聞いていた。だから、黒坂さんしかいないと思ったのに。
「ん? 二人は仲がいいの? 部署、違うよね?」
「ええ、まあ」
和真の短く歯切れの悪い返事に黒坂さんは首を傾げてから、鋭い瞳で私を見てきた。
30代後半だと思われる黒坂さんは名前のとおりで、髪も瞳も黒い。肌も日焼けサロンで焼いたの?と聞きたくなるくらい黒い。実際、その肌は小麦色というのが正解かな。
じっと私を見てから、ニヤリと微笑む。なんだか怖い感じがして怯む。
「ああ、そうか。もしかして、この子……星川さん、下の名前はなんだっけ?」
「はい? あ、美弥といいます」
黒坂さんは「やっぱり!」とポンと手を叩く。なにがやっぱりなのかさっぱり分かりません。
「分かりました?」
「うん、分かったよ。なるほど、この子なんだね」
「そうなんですよ」
ここは社長室だけど、社長は不在だということは電話したときに黒坂さんから聞いていた。だから、黒坂さんしかいないと思ったのに。
「ん? 二人は仲がいいの? 部署、違うよね?」
「ええ、まあ」
和真の短く歯切れの悪い返事に黒坂さんは首を傾げてから、鋭い瞳で私を見てきた。
30代後半だと思われる黒坂さんは名前のとおりで、髪も瞳も黒い。肌も日焼けサロンで焼いたの?と聞きたくなるくらい黒い。実際、その肌は小麦色というのが正解かな。
じっと私を見てから、ニヤリと微笑む。なんだか怖い感じがして怯む。
「ああ、そうか。もしかして、この子……星川さん、下の名前はなんだっけ?」
「はい? あ、美弥といいます」
黒坂さんは「やっぱり!」とポンと手を叩く。なにがやっぱりなのかさっぱり分かりません。
「分かりました?」
「うん、分かったよ。なるほど、この子なんだね」
「そうなんですよ」