声が聞きたくて
敵
『……雅人さん』
「すまない、助けに行けなくて」
違うよ、
雅人さんが謝る事じゃない
私の不注意だ
『会合』
「ああ、用があって外に出た。また戻る。帰るのは日を跨ぐから寝てろ」
そうなんだ……
バタンと音がしてビクッとした
ドアが閉まった音
逞さんが運転席に乗り込んだ音
え?あれ?真純さんはっ?
そう思って外を見たけど
真純さんの姿はなかった
「真純さんはお一人でお帰りになられました。……若、お時間がありませんので急ぎます」
そう言って車を走らせた