お帰り、僕のフェアリー
prologue
暗い本の森に、突如、光が降り注いだ。

眩しさに目を細めながら光の方向を見上げると、そこに、la fee(妖精)がいた。

柔らかい春の光に透き通るような白いうなじ、すらりと伸びた腕、輝く髪。

驚いて、今度は目を見開く。

天井に続く書架に掛けた梯子の頂きに座り、本を探しているらしいいショートカットの女性の後ろ姿だった。
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