小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「……一回ヤったくらいで、付き合ってくれ、だの、遊びだったの?だの、言ってくる人、イヤかも……」


なーーーーーーにーーーーーー!?

一人、こっそり白目をむく私。
何それ何それ、何その赤裸々かつ勝手なご意見。


「自然な流れでまた何回かヤって、そんで、何となくいいなってなればつきあう、みたいな?」


「……サイテー……」


「いや、これ一般論っすよ?!」


ぜっったい違う。
それは絶対に梶山君基準だ。鵜呑みには出来ない!


……でも。
何となく、どことなく。

ピンときてしまっている自分もいて。
あの朝の、そっけない感じとか……サッパリした感じとか……。


いや、でも!!!
蓮田さんはそんな鬼畜じゃない。


急いでふるふると頭を左右に振り、気持ちをただす。


「蓮田さんは、梶山君みたいに、そんな、そんな人じゃないんだから!」


……弱い。我ながら、この反撃に威力を感じない。
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