小悪魔な彼の想定外な甘い策略
ガタガタと大きな音をたてて自分のデスクに座る梶山君。
斜め向かいの席なので、パソコンや置いてある資料の隙間から何となく様子が見える。
今日の授業内容の確認と、メールチェックをしている私の鼻を、何かの匂いがくすぐる。
「……?」
無意識に辺りを見回す。
辺りを、と言っても事務室のなかには私と梶山君しかいないわけで、自然と視線は梶山君の方へ注がれる。
「あ、食べます?」
梶山君の手にはカップラーメン。
いや、食べちゃダメとは言わない。でもここ職場だし。カップラーメンとか、臭い残るし。
生徒達に学習室での飲食は禁止と言ってあるのに、これじゃあ示しがつかなくない?
「……いらない」
しかも。食べかけのカップラーメンなんて、ここが職場じゃなくても要らないっての。
「とんこつ醤油ですけど」
いや、問題なのは味じゃないから。
斜め向かいの席なので、パソコンや置いてある資料の隙間から何となく様子が見える。
今日の授業内容の確認と、メールチェックをしている私の鼻を、何かの匂いがくすぐる。
「……?」
無意識に辺りを見回す。
辺りを、と言っても事務室のなかには私と梶山君しかいないわけで、自然と視線は梶山君の方へ注がれる。
「あ、食べます?」
梶山君の手にはカップラーメン。
いや、食べちゃダメとは言わない。でもここ職場だし。カップラーメンとか、臭い残るし。
生徒達に学習室での飲食は禁止と言ってあるのに、これじゃあ示しがつかなくない?
「……いらない」
しかも。食べかけのカップラーメンなんて、ここが職場じゃなくても要らないっての。
「とんこつ醤油ですけど」
いや、問題なのは味じゃないから。