小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「……??」


自分の身体に掛けられたそれは、よく見るとピンクゴールドの薄手のカーディガンで。


「な、にこれ……」


「あ、プレゼントです」


プレゼント??と、ふと気づく。


「ていうか、このワンピと、じゃあこのカーディガン代、ごめん、さっき払ってくれちゃったのね?いくら?返すよ!」


恥ずかしくて試着室から飛び出す芸当は出来なかったけれど、ワンピ自体はお気に入りだし、今掛けられたカーディガンも、薄いのに程よく暖かくて色も綺麗でいい感じだし。


「だから、プレゼントですってば」


「……なんで?」


「和牛フルコースへの投資と思えば安いもんです」


そんなわけない。
普通にこの二点で和牛フルコース代くらいになるでしょ。


「そんなことより……じゃじゃーん!」


どうしよう、と慌てる私に、何やらお披露目してくる梶山君。
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