小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「何言ってんの?!あるある!私だってそれなりに、誕生日とかクリスマスとか……」


言いながら急いで思いを巡らせる。

えーと、借金の保証人になってくれとか言い出してきたアイツは駄目で、あれ?アクセサリーとかくれた人もいたよね?


「……因みに今まで彼氏に貰った中で一番びっくりしたプレゼントはなんですか?」


「びっくり……?」

思い出すキーワードを与えられたことで、そこに関して思いを馳せる律儀な私。


「……あれかな、新聞の折り込みチラシについてるラーメン屋さんの割引券……」


「……す、すみれさん……」


隣で梶山君が呟くように言う。


「……なに?」


「予想の、遥か上でした……イヤ、下っていうか……ううう」


何故、梶山君がそんなしょんぼりする?ていうか、すみませんね、モテモテ街道まっしぐらだったアナタには想像もつかない凄まじさで。

でも、ちょっと、過去の私の名誉のために説明させてほしい。
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