小悪魔な彼の想定外な甘い策略
中学2年の、夏休み前。

ふと思った。


いろんな子と遊んだりしたけど、随分待たせたけど、そろそろアイツと落ち着いてやるか、って。

ずっと俺の側にいた幼馴染みの、詩音。


一緒になって遊び回っていたくせに、中学に入ったら急に距離をおき出して。

髪の毛を伸ばしたり、メイクみたいなことをしたり。


俺も俺で、色んな女の子に声を掛けられたり男友達とつるむのに忙しくて、正直詩音とは疎遠になったくらいがちょうどよくて。


でも、まあ。
一人の子としっかり付き合うのもいいか、なんて思って。

『待たせたな』くらいの気持ちで詩音に告白……というか、『付き合おうか』と言った。
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