小悪魔な彼の想定外な甘い策略
*
「ねー、真咲、もう止めたら?」
バーが休みの日曜の夜、一緒に夕食を食べていた詩音が、ふと手を止めて言う。
「……何を?」
詩音が、作ったカレーに、ソースを入れる俺の癖についてだろうか。
いくら貧乏くさいと言われても、この味は止められない。
「女の子に、ちょっかい出すの」
「なに、妬いてんの?そういうんじゃないだろ、俺達」
昔のことを回想していたもんだから、そのタイムリーさに飛び上がりそうになる。
その上、なんか、めちゃくちゃ嬉しいのに、不機嫌そうな声を出しちゃう俺。
「んー。あたし、あのカップルなんか好きだからさー、あーいう人達を悲しませるようなの、止めたら、と思って」
「……あのカップル??」
ぽかん、とする俺。だって、思い当たらない。
「ねー、真咲、もう止めたら?」
バーが休みの日曜の夜、一緒に夕食を食べていた詩音が、ふと手を止めて言う。
「……何を?」
詩音が、作ったカレーに、ソースを入れる俺の癖についてだろうか。
いくら貧乏くさいと言われても、この味は止められない。
「女の子に、ちょっかい出すの」
「なに、妬いてんの?そういうんじゃないだろ、俺達」
昔のことを回想していたもんだから、そのタイムリーさに飛び上がりそうになる。
その上、なんか、めちゃくちゃ嬉しいのに、不機嫌そうな声を出しちゃう俺。
「んー。あたし、あのカップルなんか好きだからさー、あーいう人達を悲しませるようなの、止めたら、と思って」
「……あのカップル??」
ぽかん、とする俺。だって、思い当たらない。