小悪魔な彼の想定外な甘い策略
その人が、まさにその蓮田さんで。
イケメンのくせにとてもフレンドリーに、そこの横道に入ったところのバーを経営していること、今日は急にバイトの子が休みになってしまって、人手が足りないこと、でも必要な食材があって、お客さんがいないうちに、と一旦閉めて買い出しに行ったらオレンジがお買い得だったこと……等を話してくれて。
お礼にカクテルを御馳走します、なんて微笑まれてしまって、ついていかない人なんているんだろうか。
そこで、まだ誰もいないバーで『せっかくだから』と、そのオレンジを使って『ミモザ』というカクテルを作ってくれて。
シャンパンベースで飲みやすいからなのか、フレッシュオレンジだからなのか、それとも『落ちたオレンジじゃ嫌ですよね』と細やかに気遣ってもらって、グラスにスライスオレンジは刺しませんでしたとか言われたからなのか、そりゃあもう、何だかふわふわと夢のようだった。
イケメンのくせにとてもフレンドリーに、そこの横道に入ったところのバーを経営していること、今日は急にバイトの子が休みになってしまって、人手が足りないこと、でも必要な食材があって、お客さんがいないうちに、と一旦閉めて買い出しに行ったらオレンジがお買い得だったこと……等を話してくれて。
お礼にカクテルを御馳走します、なんて微笑まれてしまって、ついていかない人なんているんだろうか。
そこで、まだ誰もいないバーで『せっかくだから』と、そのオレンジを使って『ミモザ』というカクテルを作ってくれて。
シャンパンベースで飲みやすいからなのか、フレッシュオレンジだからなのか、それとも『落ちたオレンジじゃ嫌ですよね』と細やかに気遣ってもらって、グラスにスライスオレンジは刺しませんでしたとか言われたからなのか、そりゃあもう、何だかふわふわと夢のようだった。