小悪魔な彼の想定外な甘い策略
久々にゆっくり会えたし、これから飲もうか……なんて流れになったけれど、受験生を抱える塾講師、11月に入ったせいか色々と立て込んできて。

明日は自主的にちょっと職場に出向いて仕事を進めなきゃ、ということを思い出し、早めに解散することにした。


『今度はそのバーに一緒に行こう』とか、『いよいよ1度梶山君と三人で飲もう』とか、色んな話をしながら駅でなっちゃんと別れる。

これから彼氏の家に行く、というなっちゃんのかわいらしい後ろ姿を見送る。


身長150センチのなっちゃんと、身長167センチの私。

そういえば、塾講師として一緒にうちの塾で長期休みごとにバイトをしていた時は『凸凹コンビ』とか、言われていたなと思い出す。

他の学生バイトが皆、イケメンとは程遠いタイプのもっさり系男子ばかりだったせいもあるのか、生徒達からはかわいいなっちゃんとまとめて割とチヤホヤされていた気がする。

なっちゃんの引き立て役としていじるのではなく、まとめてなついてくれる辺りが中高生の幼さというか、かわいさだよなーとしみじみ思う。
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