小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「もしかして、今日の鍵当番のしんぽうさんと不倫中とかで、これから生徒達が来るまでの間にイイコトする予定だとしたらすみません」
「……しんぽうさんって誰よ」
しんぽう、なんて名前の職員はいない。私は、思いっきり不審げな視線をぶつけてしまった。
「え?石川さんのことですけど?」
名前を聞いて、私の脳裏には、去年結婚してお子さんが産まれたばかりの、人の良さそうな石川先生の顔が浮かぶ。
「……なんで、しんぽう?」
私の言葉を待ってましたと言わんばかりに、身を乗り出して説明を始める梶山君。
「もうね。あの人、simple、の発音が良すぎて、しんぽう、にしか、聞こえないんすよ!」
ひっひっひ、とお腹を抱えてまた楽しそうに笑っている。
「いや、その呼び方定着してないから。当然のように振りかざすの止めてよね」
つられて笑いそうになるのを堪えながら言う。
「……しんぽうさんって誰よ」
しんぽう、なんて名前の職員はいない。私は、思いっきり不審げな視線をぶつけてしまった。
「え?石川さんのことですけど?」
名前を聞いて、私の脳裏には、去年結婚してお子さんが産まれたばかりの、人の良さそうな石川先生の顔が浮かぶ。
「……なんで、しんぽう?」
私の言葉を待ってましたと言わんばかりに、身を乗り出して説明を始める梶山君。
「もうね。あの人、simple、の発音が良すぎて、しんぽう、にしか、聞こえないんすよ!」
ひっひっひ、とお腹を抱えてまた楽しそうに笑っている。
「いや、その呼び方定着してないから。当然のように振りかざすの止めてよね」
つられて笑いそうになるのを堪えながら言う。