小悪魔な彼の想定外な甘い策略
忘れ物を探しているらしき梶山君は放っておいて、黙々と仕事をする。
そうだ、私だって今日は夜には、蓮田さんのところに行くんだから。
なるべく早く切り上げて、いつもよりちゃんとした格好で行くんだから。
そう思うと、胸がドキドキする。
恋をするのは怖いけど、今度はきっと違うから。
……仕事が一段落し、時計を見るとお昼の12時半を過ぎた辺り。
この分なら、あと二時間もすれば帰れそう……って。
ふと斜め前のデスクに視線を送る。
そこには、ポリポリと音をたてて何やらスナック菓子を食べている梶山君の姿が。
「……ね、忘れ物、見つからないの?」
遠回しに聞いてみる。
なぜ君はあれからずっとそこに座っているのかという、私の素朴な、疑問。
「え?ありましたよ、そんなもん、秒殺です」
び、秒殺って……じゃあなぜそこでアナタはポリポリとコンソメみたいなシーズニングの香りを漂わせて何か食べているんですか。
そうだ、私だって今日は夜には、蓮田さんのところに行くんだから。
なるべく早く切り上げて、いつもよりちゃんとした格好で行くんだから。
そう思うと、胸がドキドキする。
恋をするのは怖いけど、今度はきっと違うから。
……仕事が一段落し、時計を見るとお昼の12時半を過ぎた辺り。
この分なら、あと二時間もすれば帰れそう……って。
ふと斜め前のデスクに視線を送る。
そこには、ポリポリと音をたてて何やらスナック菓子を食べている梶山君の姿が。
「……ね、忘れ物、見つからないの?」
遠回しに聞いてみる。
なぜ君はあれからずっとそこに座っているのかという、私の素朴な、疑問。
「え?ありましたよ、そんなもん、秒殺です」
び、秒殺って……じゃあなぜそこでアナタはポリポリとコンソメみたいなシーズニングの香りを漂わせて何か食べているんですか。