小悪魔な彼の想定外な甘い策略




「すみれさん……ラーメン食べに行きませんか」

午後10時、梶山君が女子高生の3人組に大分長いこと拘束されて、デスクに戻ってきた足でそんなことをのたまう。

私は授業が終わってから、明日の用意と今日の小テストの丸つけを終わらせ、一刻も早く帰ろう、と立ち上がったところ。


「……行きません」


お風呂にとりあえず入りたいし。職場にはばれてないけどこのワンピ二日目だし。

て言うか、私は色々とこなせたけど、アナタ今まできゃっきゃしてたよね?その足で帰るってどういうこと?

「ええええ、いきましょうよ、俺すみれさんのせいでラーメン食べはぐったからもう腹ペコで死にますよ?」


死にますよ?って言われても……。

断固、お断りの姿勢を貫く私の耳元で梶山君がそっと囁く。


「神聖なる職場でエロい格好でエロいことしてたってチクっちゃお」


……いやいやいや、してないし!誤解だし!!
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