小悪魔な彼の想定外な甘い策略
なるほど、と勝手に導いた答えに一人で納得する。

ならば、この素っ気ない感じも、とっても納得がいく。


「……彼女、いい子?」


「いい子ですよー、つかめない部分も沢山あるけど。天然ですし」


そんな話をしているうちに、あっという間に駅までついて。


本当は、蓮田さんのお店が近づいてきたとき、ちょっとドキドキした。

でも、肝心の、お店へと続く道の辺りで、梶山君との会話に気持ちを持っていかれていたお陰で、それ以上意識することなく通過できた。


一人で通っていたら、立ち止まってしまったかもしれない。

どうしたらいいか分からなくて。


偶然とはいえ、梶山君にこっそり感謝する。


「それじゃ、また、明日~!」


これから一人でラーメンを食べていく、という梶山君と別れ、電車に乗り込む。


とりあえず、やっとお風呂に入れそうな状況に安堵する。


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