私たちの物語
公園

「サク!

ゴメン、呼び出した上遅れて」


ユキが、駆け寄ってくる。


「そーねー。

朝っぱらから起こしたあげく、20分待たせるなんてねぇ」


「ゴメンって、ホント。

なんか奢るから!」


「あんたも大希君も、金で何でも解決すると思ってンの……?

ま、いいや。

じゃあ、31のスモールトリプルで。」


「結局奢ってもらうんだ……

で、お話!」


「どうだった?

あのあと大希君と、話した?」


「うん!

あのね、大希があたしのこと、名前で呼んでくれたのっ!!

すっごく嬉しくって!」


そりゃあ、よかった。

作戦成功。


「大希に『好き』って言ったら

『俺、抑えれなくなって、また優木を傷つける』って

だから、『それでもいいから、付き合って』って言ったらOKしてくれて!

夜遅かったから、大希の家で、ご飯食べて……」


「一晩、大希君といたのね

で、さっき離してくれなくって、ココに来るのが、遅れたと?」


「そう!

それ!」


はぁ、処女の前でそれ言う?

建物の陰から、太陽が起きてきた。

「眩しっ

サク、ありがとう!

あたしも、サクが困ってたら助けるねっ!」


「ありがとう。

じゃあまず寝させて。」


「……」


ユキが絶句している。


寝るには眩しすぎるほどきれいな朝日だっ
た。
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