私たちの物語
着いたのは一つの家だった。

「キミ、ここの家の子なの?」


質問してみたが、反応なし。

当たり前だ。


「あれ?

桜ちゃん?」


家から声がした。

ヤバッ

そう思いながら振り向くと


「おばちゃん?」


そこには、私のマンションの隣の家の小山さんがいた。

私は小学校2・3年の時によく、おばちゃんのところに行って、折り紙を教えて貰っていたから、少し仲がいい。


「あの、え~と、その」


私は必死に言い訳をしようとした。


「おばちゃんはね、ここの東藤さんの家によく遊びにくるの。

綺麗よね、ここの家。」


「あ、はい。

あの、私、犬を追いかけてて。

そしたら、ここの家の中に入っていって」


「あぁ、プーちゃん?

そうそう。

そういえば、今日居なかったわね。

桜ちゃん、おいで」


私はおばちゃんのあとについていき、家にあがらせてもらった。
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