君とキスをした。
彼にさよなら
「…っ…ぅっ…う」
夕日の色が映された放課後の教室で、一人で私は泣いていた。
普段泣かない私が、ぼろぼろ涙を流していた。
流すというより、大粒の涙が落ちるような。
制服の右の裾に、涙が色濃く染みを作っていた。
目がじんじん熱くなっている。
きっと私の顔は今ひどいんだろう
どうしようもないくらいに、胸が苦しかった。
その訳は、とても単純。
本気で好きだった人に、振られた。
12月の寒い日、私の初恋が終わった。
彼の姿が、さっきから頭の中に浮かんで、なかなか消えない。
夕日の色はあったかいのに、
私の体は冷たかった。