君と一緒に………
ご挨拶
プロポーズの次に待ちわびる大きな壁。
それは、信生の両親への挨拶。
もちろん付き合っていることは言ってあるし
幼馴染ということもあり親しい仲ではあるがなんせ、信生の父親は真面目で気難しい人である。
結婚が許されるかはまだ、わからないのだ
そして、今日まさに信生の父親へ挨拶をしに行かなくてはいけないのだ。
緊張しまくりだ。さっきから心臓の音がうるさい。
「ふぅ。」少し深呼吸してからチャイムを鳴らした。
ピーンポーン。
聞き慣れた音の後に
はーい
という、聞き慣れた声。
ドアがあいて見慣れた顔がでてきた。
「いらっしゃい幸焼、上がってお父さんとお母さん待ってる」
おじゃましますと一言いって家に上がった
リビングに行くとお義父さんとお義母さんが、二人並んでいた。
「お久しぶりです、健一さん、美桜湖さん
」
いつもより少し深く頭を下げる。
「いらっしゃい幸焼君。さぁ、そんなところに立ってないでこちらに座って。」
優しそうな信生のお母さん、美桜湖さんが
そういって促してくれた。
信生がテーブルの椅子に座るのを確認すると、四人で向かい合った。
そして、俺は一言。
「信生との結婚を認めてください。」
そう言った。
ほんの少しの沈黙。
下げた頭をあげれずに自分の手ばかりを見ていた。
「顔をあげなさい、幸焼君。」
信生のお父さんの健一さんが落ち着いた声で言った。
そっと顔をあげた。
お義父さんの顔をみた。いや、目をみた。
「娘を幸せにできるのかね?」
「……………わかりません。」
信生も、予想外だったのかキョトンとしている。
普通なら絶対に幸せにすると言うだろうから。
「俺は、根拠のない事は言いません。それは、単なる慢心でしかないと思っているからです。だから俺は、信生が俺と結婚して
幸せになれるかはわかりません。もしかしたら俺が無職になるかもしれないし………
いつ何があるかわかりません。」
「ほぉ。」
「けれど、絶対の幸せは俺はないと思っています。だから信生を絶対に幸せにはきっとできません。」
「なら、娘は君にはまかせられん。帰ってくれるか?」
「………………。嫌です。確かに俺は、信生を
絶対の幸せにはできないかもしれない。
けれど、どんな些細な事でもいいから、
ほんの少しの幸せを一緒に感じあいたいと
二人で幸せになりたいと思えるのは信生だけなんです。俺が幸せだと思った瞬間に隣にいて欲しいのは他の誰でもない信生なんです。」
「…………」
「だから、お願いします」
「断る。君に信生を任せて死んだら君は責任を取れるのか?無理だろう。」
「お父さん!」
「帰りなさい。……………帰れと言っているのだ」
幸せにできないと言ったのがまずかったとは思わない。
「わかりました。今日は帰ります。けれど、認めてくれるまで毎日来ます。」
そう言って家を出た。
それは、信生の両親への挨拶。
もちろん付き合っていることは言ってあるし
幼馴染ということもあり親しい仲ではあるがなんせ、信生の父親は真面目で気難しい人である。
結婚が許されるかはまだ、わからないのだ
そして、今日まさに信生の父親へ挨拶をしに行かなくてはいけないのだ。
緊張しまくりだ。さっきから心臓の音がうるさい。
「ふぅ。」少し深呼吸してからチャイムを鳴らした。
ピーンポーン。
聞き慣れた音の後に
はーい
という、聞き慣れた声。
ドアがあいて見慣れた顔がでてきた。
「いらっしゃい幸焼、上がってお父さんとお母さん待ってる」
おじゃましますと一言いって家に上がった
リビングに行くとお義父さんとお義母さんが、二人並んでいた。
「お久しぶりです、健一さん、美桜湖さん
」
いつもより少し深く頭を下げる。
「いらっしゃい幸焼君。さぁ、そんなところに立ってないでこちらに座って。」
優しそうな信生のお母さん、美桜湖さんが
そういって促してくれた。
信生がテーブルの椅子に座るのを確認すると、四人で向かい合った。
そして、俺は一言。
「信生との結婚を認めてください。」
そう言った。
ほんの少しの沈黙。
下げた頭をあげれずに自分の手ばかりを見ていた。
「顔をあげなさい、幸焼君。」
信生のお父さんの健一さんが落ち着いた声で言った。
そっと顔をあげた。
お義父さんの顔をみた。いや、目をみた。
「娘を幸せにできるのかね?」
「……………わかりません。」
信生も、予想外だったのかキョトンとしている。
普通なら絶対に幸せにすると言うだろうから。
「俺は、根拠のない事は言いません。それは、単なる慢心でしかないと思っているからです。だから俺は、信生が俺と結婚して
幸せになれるかはわかりません。もしかしたら俺が無職になるかもしれないし………
いつ何があるかわかりません。」
「ほぉ。」
「けれど、絶対の幸せは俺はないと思っています。だから信生を絶対に幸せにはきっとできません。」
「なら、娘は君にはまかせられん。帰ってくれるか?」
「………………。嫌です。確かに俺は、信生を
絶対の幸せにはできないかもしれない。
けれど、どんな些細な事でもいいから、
ほんの少しの幸せを一緒に感じあいたいと
二人で幸せになりたいと思えるのは信生だけなんです。俺が幸せだと思った瞬間に隣にいて欲しいのは他の誰でもない信生なんです。」
「…………」
「だから、お願いします」
「断る。君に信生を任せて死んだら君は責任を取れるのか?無理だろう。」
「お父さん!」
「帰りなさい。……………帰れと言っているのだ」
幸せにできないと言ったのがまずかったとは思わない。
「わかりました。今日は帰ります。けれど、認めてくれるまで毎日来ます。」
そう言って家を出た。