生神さまっ!
母はああ見えてまだ37なんだよ、と言う。



彼の笑顔は、今まで見たどんな笑顔より悲しそうだった。



「母は、僕の元からどんどん離れていってさ。

…あの時、出産して初めて僕の病室を訪れたんだ。


母が来ないのは忙しいから。分かってたんだよ。


分かってたんだけど…」



綺麗な、綺麗な涙をポロポロとこぼす、春樹。


笑いながら、ただただ笑いながら。



「…言っちゃったんだよね。


『僕より赤ちゃんのことが好きなら、もう来なくてもいい』…って」



「……」



「バカでしょ、僕。

家族ってものが、よく分からなくなっちゃったんだ」



…春樹の気持ちは、私には分からない。



けど、春樹が…とても後悔しているのが分かる。



伝えたい思いと逆のことを言ってしまった春樹。




…私、も……



「…春樹」


「ん?」



涙を拭き取りながら笑う、春樹。




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