生神さまっ!
十一、マタ咲ク頃ニ
「秋奈!!!」
その声は一体、何回私を呼んだのだろうか。
「…やっと気づいてくれた」
気付けば、私の肩を持つ冬斗が目の前にいて。
そしてその肩越しに、卑弥呼が血まみれで倒れているのが見えた。
…私が、やったんだ、よね。
私が、この手で。
私の推理は…外れてなかった。
夏樹の術を、この広間に来たときわざと弱いお札を出して発動させて…”記憶”をした。
冬斗はどのタイミングかイマイチ分からないけど、
冬斗の斬撃を受けたときか…もしくは、
玄関にいた男の人…
あの人の記憶が、卑弥呼にも伝わったのかもしれない。
卑弥呼は”記憶”した術を、お札で防ぐことができる。
でも、逆を言えば。
記憶していない術は防ぐことができず、
物理攻撃の場合…記憶は多分、できない。
冬斗の斬撃はタダの物理攻撃じゃなくって、術も込めてるらしい。
だから、記憶をされた…
「…無茶、しないでよ」
「でも、私以外できなかったよ、あの状況じゃ」
「…けど」
まだなにか言いたそうな冬斗に、笑って首を横に振る。
…冬斗、私が怖いのは…
…決して、卑弥呼を殺したことじゃない。
その声は一体、何回私を呼んだのだろうか。
「…やっと気づいてくれた」
気付けば、私の肩を持つ冬斗が目の前にいて。
そしてその肩越しに、卑弥呼が血まみれで倒れているのが見えた。
…私が、やったんだ、よね。
私が、この手で。
私の推理は…外れてなかった。
夏樹の術を、この広間に来たときわざと弱いお札を出して発動させて…”記憶”をした。
冬斗はどのタイミングかイマイチ分からないけど、
冬斗の斬撃を受けたときか…もしくは、
玄関にいた男の人…
あの人の記憶が、卑弥呼にも伝わったのかもしれない。
卑弥呼は”記憶”した術を、お札で防ぐことができる。
でも、逆を言えば。
記憶していない術は防ぐことができず、
物理攻撃の場合…記憶は多分、できない。
冬斗の斬撃はタダの物理攻撃じゃなくって、術も込めてるらしい。
だから、記憶をされた…
「…無茶、しないでよ」
「でも、私以外できなかったよ、あの状況じゃ」
「…けど」
まだなにか言いたそうな冬斗に、笑って首を横に振る。
…冬斗、私が怖いのは…
…決して、卑弥呼を殺したことじゃない。