生神さまっ!
気のせいか…いや、きっと気のせいじゃない…アマテラス様を纏う空気が、なんだか軽い。



それほどにアマテラス様にとって佐保姫様というのは、重要な存在なのかもしれない。





それにしても、
佐保姫様も…綺麗な人。


ただ、春乃と違って空色に近い、明るめの青の髪。

春乃は紺色に近い、群青色だし。



けど、並ぶと…うん、兄妹に見えなくもない。




じーっと佐保姫様を見てると、こちらを振り返った彼女と目が合った。



…逸らすにそらせない…!


どうすれば良いか分からなくって、とりあえずぺこっと会釈。




すると、にこっとうつくしーく笑った佐保姫様。




「あなたが秋奈なのね…!初めまして。

私は佐保…一応、春の神をやらせてもらっているわ。

今は力がそれほどないから…ずっとアマテラスに言われて部屋に閉じこもっていたのよ」



「え…じゃあ、他の季節の神様もですか?」



「ええ。…ま、竜田はこっそり抜け出しているかも。

あなたと同じ秋の神、竜田は…そんな人よ?」



ニコニコ笑いながら言ってるところを見ると、竜田姫様と彼女も仲がいいんだと思う。



…なんだか一安心。



それにしても、確かになんで四季の神様達いないんかなー…って薄々思っていたけど。

そんな事情があったとは。




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