生神さまっ!
なんで!?

ちょっと胸にグサっと来た!
そんなに私、悪いことしたっけ…!?




「向けるわけないじゃん」




まるで、拗ねたようなその声に、首を傾げる。

…理由があるらしいです。

冬斗はおもーいため息をつくと、ボソッと言った。




「…自分の現状、分かって言ってよね」



…自分の現状。

……自分の、現状。

………じぶんの、げんじょう。

…………ジブンノ、ゲンジョウ…




私はなぜか寒さを感じる体に、自然と視線を落とす。





「……あああああああああ!!?」



「…ばかなの、秋奈」




ば、バカでした!ホント!
私の胸元、ほぼ全開状態でしたねすいません!


着物の下に着ていた白い薄いキャミが、思いっきり見えてる状態。
…そのキャミの下にある下着も、うっすらとだけど、見える。うん。



「お、お見苦しいものをお見せして…すいませんでした」



羞恥でどうにかなりそう。顔が、熱い。いやあ、熱い。

体も熱いし。



「…ごめんね、お楽しみのところ。

ただ…


…夏樹のところに、行ってほしくなかっただけ」








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