生神さまっ!
おおっと。

思わず言葉が出てしまったようで。


口元を覆うけど、大した反省をしていないのも事実でございます。





「…でもさ、現にタラシだったわけでしょ?

春乃によると」



「そ、それは若気の至りみたいなものだよ」



「まだ私達花の10代ですけども」



「…人の黒歴史を掘り返してはいけません」




ぽん、と頭に置かれる手。

その反対の手で、少し赤くなった顔を覆う冬斗。



「冬斗っていつも余裕たっぷり、って感じだけどさ。

この話になると弱いよねー…」



「…ほら、忘れる!」



くしゃくしゃ、と頭を無造作に撫でられる。

ちょ、ちょ…髪の毛が乱れます。



「まあ、分からないでもないけどねー。

イケメンだもん、冬斗なんて女の子よりどりみどりだろうし」




< 443 / 686 >

この作品をシェア

pagetop